Q. 成績が急落しています。助けて下さい。どうすればいいですか。(続き) [Q&A 教育・学習・勉強の悩み相談]
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知識と知識をつなぐ知識
これとは対照的に、「暗記中心の勉強」をしている人の知識は、いわばバラバラの点の寄せ集めにすぎません。面的なひろがりがなくて、知識と知識の関連性が薄いのです。なぜなら、知識と知識をつなぐような知識がないからです。
知識と知識をつなぐ知識は、それ自体は試験にはあまり出ないかも知れませんが、試験に出る内容を補強して覚えやすくし、定着させる「のり」のような役目をしています。「のり」を欠いた知識の寄せ集めは、容易にはがれ落ちてしまいます。
もちろん、「暗記中心の勉強」で試験を乗り切った人たちもいるでしょうが、それは知識がはがれ落ちるタイミングが偶然にも試験当日と重ならなかったというだけのことです。
人間が単純に暗記できる分量には限りがあります。ですから、例えば、ある内容について覚えなければならない項目が10あるとして、その10について勉強して覚えようとしても、7くらいしか覚えられないことはよくあります。
ところが、同じ内容について、もっと詳しく15くらいのことを勉強すると、10くらいのことは割と楽に覚えられるということがあります。試験に出る内容と関連はあるが、それ自体は試験に出そうにもないような知識が、試験に出る内容を定着するための「のり」として働いているからなのです。
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「一般書」を読んでみよう
そこで、「暗記中心」に偏っていた勉強をどう軌道修正していくか、ということですが、ここでお奨めしたい方法は「教科の内容と関連性が高いが、学習参考書ではない一般書」を読んでみるということです。
学習参考書と異なり、一般書には、試験には出そうもないが興味深い内容が相当に含まれているはずです。
別にそれを覚える必要はありません。けれども、そういう知識に触れることで、教科の内容についてもイメージがふくらみ、試験に出るような知識についても肉付けができ、理解が立体的になるのです。
では、どのような本を読めばいいのかですが、中高生からは新書に挑戦してみてもいいと思います。小中学生であれば、学習漫画や事典・図鑑だけでも実にいろいろなものが出ていますし、教科書や学習参考書などでは得られない「目からウロコ」の知識がきっとあるはずです。
参考 [学習まんが--理科・科学]
このような読書をして、興味をひかれる内容を見つけることができれば、その経験が、単なる暗記中心の勉強から転換し、大きく飛躍するきっかけになるのです。そうなれば、「穴のあいたバケツ」に水を注ぐような不毛な努力を続ける必要はもうありません。
もちろん、「暗記中心」からの軌道修正は、早ければ早いほどいいのです。ですから、成績が下がるより前に、学習内容の「先取り」としてこのような読書ができるなら、それがベストです。
けれども、成績が下がったことで勉強のやり方を変えるきっかけが得られたとしたら、長い目で見れば、むしろ運がよかったということです。「穴のあいたバケツ」に水を注ぎ続けるようなムダなことを、もうしなくてもいいのですから。
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